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広島で芸術(アート)に触れるなら展示用貸しスペース横川創苑(よこがわそうえん)
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イベント
遠まわりする足跡
2019.05.03

5月の3つ目の展覧会のご案内です。

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遠まわりする足跡
小森宥羽、藤川紗保奈
2019/5/23(木)– 28(火)
11:00-19:00(最終日は17:00まで)
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私は誰もいない晴天の5月の海岸に階段を作る。
できるだけ地面と近くなれるようにビーチサンダルをはいて、できるだけ風景の邪魔をしないないように白いシャツとジーンズをはいて行く。
流れ着いた木や竹、石を拾い集めてゆく。クギやネジを使わずにそこにある流木だけでバランスをとりながら作る。
砂浜に穴を掘り、山を作り、風景に怒られないようにそっと作ってゆきたい。
そこにすこしだけわたしの存在を知らしめるように作って行く。
風で倒れても潮が満ちてきて作ったものがさらわれてしまってもまた新しい階段をそこに作る。 あなたはどんなところに、どんな風に階段を作ってきたのだろうか。私にそっと見せて欲しい。

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この度は『遠まわりする足跡』と題して、小森宥羽、藤川紗保奈の 2名のアーティストによる展覧会を開催致します。
階段は、物理的な人の移動、あるいはある時点からある時点への移動や、成長 の過程や老いといった時間の変化などの比喩表現としてしばしば用いられます。
人は社会の中で、それぞれの役割や立ち位置を探りながら他者と呼応し合い生 活しているように見受けられます。
今回の展示でご覧いただく階段は、 人が生きていく中での過程の視覚化であると同時に、その「人」そのものである とも言えることでしょう。
また、集団の中にいる私たちは、複数のグループ、例えば学校、会社、家族などに属していたり分けられたりすることがあります。
今回ご覧頂 く作品は、これらのカテゴリーを取り除き、「一括りにされているものを解体し、 個々としてものごとを見直していきたい」という作家自身の欲求をかたちにしたものです。

【略歴】
⼩森 宥⽻(こもり ゆう) 1996 年8 月6 日生まれ。
広島市出身、広島市在住。
広島市立大学芸術学部美術学科彫刻専攻在籍。

藤川 紗保奈(ふじかわ さほな) 1997年10月18日生まれ。
兵庫県姫路市出身、広島市在住。
広島市立大学芸術学部美術学科彫刻専攻在籍。